2020年04月29日

良い記事:MMTとは何か?どこが問題か?(野口悠紀雄)



新型コロナショックで財政支出を
もっと増やすべき、という声が
日に日に高まっています。
世界恐慌、リーマンショックをも
超えるかもしれないと言われる
この新型コロナショック。

こういう時こそ国の財政支出拡大が
望まれるのはとてもよく分かります。


しかし・・・!


その財政支出ができるのも国に
お金があってこそ。無いものは
簡単には出せないはずなんですが、
最近MMT(現代貨幣理論)という
考え方に影響されてか


・国債はいくら発行しても問題ない

・財政赤字は問題ではない

・増税は必要ない


というようなことを普通に言う人が
いるのには正直驚かされます。


と言うのもニクソンショック以来
信用をベースにした通貨発行の
仕組みがあるのにも関わらず、
まるでそういうものが無かったか
のようなものの考え方。


日本でMMTなる考え方を支持して
いる方は「本来のMMTとは違う」
などという意見も聞きますが、
Twitterを見る限りまるで社会
主義の人が資本主義を批判する
ような、そんな意見が目に余る
ものがあります
ので、ここに
MMTと言われるものはどこが
問題か、よくまとまっている
記事を見つけましたので紹介
します。


---------------(引用)-----------------

◇注目を集めるMMT


MMT(Modern Monetary Theory:
現代貨幣理論)という考えがアメリカ
で注目を集めている。日本でも、国会
で議論された。
これは、自国通貨建てで政府が借金
して財源を調達しても、インフレに
ならないかぎり、財政赤字は問題では
ない
という主張だ。
ニューヨーク州立大のステファニー・
ケルトン教授などによって提唱されている。
この考えに対して、主流派経済学者や
政策当局者は、異端の学説として強く
批判している。





   ・・・(省略)・・・


本書でも、「マネーがマネーとして機能
するのは、その素材に経済的な価値がある
からではなく、政府がそれをマネーとして
認めるからではなく、人々がそれをマネー
として認めるからだ」
ということを強調した。
金貨のように素材に価値がなくてもマネー
として通用することは、中世のイタリアの
商人たち(=初期の銀行家)が証明したことだ。
国家がいくらマネーだと宣言してもマネーと
して通用しなくなることは、ジョン・ローの
事件、第1次大戦後のドイツのインフレ、
ソ連のインフレ
などで実証されたことだ。


   ・・・(省略)・・・


しかし、経済学者の間では、内国債が
自分自身への借金だという考えは、既に
1940年代に確立されており、正統的な
ものだ。ポール・サミュエルソンは、
この考えを、「戦争の費用を内国債で
戦後に転嫁することはできない」と表現
している。


   ・・・(省略)・・・


◇財政赤字を継続的な財源とすれば、
多くの問題が起こる



以上で述べた限りでは、MMTは「モダン」
と称してはいるものの、あまり目新しい
考えではない。では、どこが新しいのか?
それは、財政赤字を、長期的な施策の
継続的な財源としている
ことだ。


   ・・・(省略)・・・


「インフレにならなければ問題ない」
というのだが、政策をすぐにやめられ
なければ、インフレになる可能性がある。
そうなれば、大きな問題が生じる。
ケインジアンと見なされている論者まで
もがMMTに反対を表明しているのは、
このためだ。
「インフルにならなければよい」と言うが、
過去の歴史を見る限り、それが難しかった
のだ。
インフレになれば、人々はマネーを
認めなくなり、このシステムは動かなくなる。
MMTは、単なる仮定の上に成り立っている
ものでしかない。現実には機能しないのだ。






   ・・・(省略)・・・



◇ハーヴェイロードの仮定


さらに、インフレが生じない場合においても、
問題がないわけではない。無駄な歳出が行わ
れる可能性が高い
からだ。


   ・・・(省略)・・・


簡単に言えば、増税でまかなうとすれば
反対が強くて実行できない政策でも、
財政赤字でまかなうとすれば通ってしまう

ということだ。
例えば、増税して戦費を賄おうとしても
政治的な抵抗が強くてできないが、財政赤字
で賄うことにすれば、負担が意識されない
ので財源が調達できてしまい、実際に戦争
が起きる。
こうしたことによって資源配分が歪められ
れば、将来の生産力が低下する。
このような意味において、「国債の負担」
が発生しうるのである。



   ・・・(省略)・・・



引用:MMTとは何か?どこが問題か?

---------------(引用)-----------------



posted by ごくう at 19:55 | Comment(1) | 情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Your pictures look wonderful !!!
Posted by Cyril at 2020年08月08日 21:14
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