2014年06月17日

あまりにひどいのでいちいち突っ込んでみることにした



今日ネットを見ていたら、「これはひどいな」と
思った記事があったので紹介します。
「ひどい」というか「???」な部分がかなり
多いので、いちいち突っ込んでみることにしました。
問題の記事はこちらです。

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麻生太郎氏による「日本の借金」の解説が
超わかりやすい!
「経済をわかってない奴が煽っているだけ」

引用:ログミー
http://logmi.jp/14626
※引用部分は青色にさせていただきます。
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麻生太郎氏(以下、麻生):マスコミが世の中へ
流し、多くの人が信じている間違った話が一つ
あると思います。それは、日本という国が
破産する、って話。
これは簿記っていうものの基本がわかってない
人がしゃべって、わかってない人が書いて、
わかってない人が読んでいるから、いよいよ
話がわからなくなっているんだと思います。
今からわかりやすく例を説明するから、
よーく聞いといてくださいね。

帳簿っていうのを見れば、まず借り方と
貸し方と、二つがあるでしょ、簡単なこと
言えば。今お金を借りているのは、みなさん
じゃありませんからね。お金を借りている
のは、政府です。お金を100借りていれば、
必ず、100貸している人がいないとおかしい。
帳簿って言うのは左と右が必ず揃うことに
なってますから。

100借りてる政府がいれば、100貸している
誰かがいる。誰が貸しているんです? 
そうです、国民が貸しているんだね。
ところが新聞を見てごらん、「子どもや孫に
至るまで一人700万円の借金」……違うでしょう。
700万円の貸付金が起きているんですよ、あれは。
貸しているのはみなさん。



私は日商簿記2級を持っているので一応簿記の
理屈は分かっているのだが、これは何を資産・
負債とみなすかを間違えていると思う。
国民が国にお金を貸しているから国民は資産
(貸付金)を持っている、ということだが、
その資産は本当に資産なのだろうか?まだ道路や
建物などは資産として形としても残るだろうが、
仮に貸しているお金だとしても社会保障費や
負の遺産(震災の処理費など)、国債費にお金が
使われている現状を考えると、資産は実質的に
消えてしまっているのではないだろうか。
「いますぐ現在の700万円の価値で返せ」と
言われてすぐにその価値で返せるのなら確かに
「貸付金」と言えるだろうが、おそらく現状と
してそれはできまい。それができるのなら
消費税など増税する必要もないはずだ。


みなさんが貸してるってことは円で貸している
んだからね。
円で貸しているのよ。日本の国債の94%は
日本人が買ってます。残り6%は外国人が
買っているけれども、その人も円だけで
買っているから100%円で賄われていると
思ってください。


ここはある意味でその通りだと思う。
日本人の貯蓄は現金(もちろん円)が圧倒的に多いから、
お金のほとんどは銀行にある。銀行は絶対安全だと
思われている国債をその現金で買い、利息を得ている
のだ。これはかなりの額が国債に流れていると言われて
おり、銀行にお金を預金する→国債を買う、と言っても
過言ではないだろう。


だからギリシャはその金利を上げにゃいかん。ちなみに
現在は13%。日本は0.9%から1.0%です。13倍から15倍
違うんですよ。したがって、日本という国は間違っても、
日本の政府が借金しているのであって、みなさんが借金
しているのではない。

それと、当然円で賄われているから、いざ満期になった
ときどうすればいいかって、日本政府がやっているん
ですから、日本政府が印刷して返すだけでしょうが。
だって日本円なんだから。簡単なことだろうが。
外国に返すんだったら、そりゃドルに替えにゃいかんよ、
ユーロに替えにゃいかん。ギリシャはみんなそうです。
(日本は)全然違います。だから返さなくていい。



ここがこの記事の中で一番おかしいところですね。
日本の金利が低いのは、明らかに政府(日銀)が
コントロールしているからです。まあ国民がどんどん
銀行にお金を預けてくれるから、という面もあるので
しょうけど。日銀がお金を発行して日銀が国債を持つ、
これで低金利の完成。それだけのことです。別に日本
に信用があるからではないでしょう。その証拠に
外国人が日本の国債を買っていない(6%しか買って
いない)ですから。それだけ人気が無いのは、金利が
低いというものあるでしょうが、そもそも日本を信用
していないのでしょうね。さすが外国人、賢い!





そして究極的なのが「日本政府が印刷して返すだけで
しょうが。」
というところですね。
それはそうなんでしょうが、それをやっちゃうと
海外から円の信用が一気に無くなり、円は暴落する
でしょう。日本国内のモノというモノ、つまり食料
から電化製品からスマホからパソコンから紙製品から
服からウランから石油から・・・もう何から何まで
国内で100%賄われているならジャンジャン紙幣を
刷りまくっても問題無いでしょうけど。


しかも金利はどうだ。あの頃は3.2%ですよ、確か。
今は1%、おかしいじゃない。会社の内容が悪く
なったら金利が上がるのが当たり前だろ。なんで
日本だけ下がるの。世界中で内容がいいんだって
評価されてるからだよ。

大蔵省がえらく危機感を煽ってみたり、新聞はわけの
わからない政治部が経済をわかったつもりで書いて
みたり、それをまたわかったつもりで読んでみたり
する人がいて、話がどんどんどんどんエスカレート
しているけれども、現実問題、金利は下がっとる。
上がる上がるって言い続けて20年間ずっと下がったよ。
ほとんどずーっと下がったね。

それが日本という国の持っている力ですよ。みなさん
の力だよ、これ。政治家の力でも何でもない。
国債マーケットが決めているんだよ。こんな景気が
悪いのに円が上がるって、他の国の通貨が悪いから、
他の国の経済がもっと悪いからこうなってる訳で、
ぜひその辺をもっと考えて。決して悪くない。
これだけは頭に入れて、少なくとも。


先にも述べましたが金利は官製相場で出来ている
ものですからね。低くなっているのはそのせい
でしょう。ただし、今は低くてもいつまでもこの
低い金利が続くとは限りませんよね?株と一緒で
上がったり下がったりするものですから。今まで
下がり続けたというだけの話で、そろそろ上がる
時期に入っても不思議ではないはずです。

麻生:家庭で考えればわかりやすいよ。父ちゃんが
「会社で困ってるんだ。母ちゃん金貸してくれ」って
母ちゃんに言って、母ちゃん金利とるか? なかなか
父ちゃんに貸した金って取り立てもしにくい。
そんな具合。だって郵便局にお金預けて、その郵便局
が国債を買っているのだって、相手が国なら同じこと
でしょう。左のポッケから右のポッケに入れ替えたって。

世界中はそれを知っているから「あいつら円だけで
やっているんだろう」ってみんな思っているんです、
世界中でこういうことやってる人は。だからいくら
「大変だ大変だ」って言ったって、世界中は日本の
国債を買いたがってる。金利がこんな安いのに。


こういう話になると三橋貴明なんかもよく持ち出す
例えなんですが、なんで家庭で例えられますかね?
国家と個人が同じ家庭内にいる人のような考え方
自体が社会主義的でとても危険です。国家は国民から
お金を集めて行政活動を行う。それが同じ家庭内の
話になるわけがない。個人のお金(財産)は個人
のものですよ。国家とは単なるお金を集めて分配
するだけの機能みたいなものですから。

もし家庭に例えるならこういうのが普通じゃないで
しょうか?

うちは年収500万円の家庭で、借金は1億円ほど。
我が家には介護や通院が必要な老人がいてお金が
かかるのでとても年収500万円ではやっていけない。
そこで毎年低金利で500万円ほど借りているんだよ。
収入は残念ながら頭打ちで500万円がいいところ、
最近ちょっと業績が悪いので450万円くらいが平均
かなあ。借金の1億円はかなり低金利で借りてるから
相当助かっているんだけど、それでも利息も含めて
分割して払っている。利息だけは払ってるよ、
それが礼儀だろ。とりあえず60年くらいで完済する
つもりだよ。
え?収入をもっと増やせないかって?それは相当
きびしいな、うち子供もいないしさ、もうこれ以上は
まず無理だよ。あ、でも妻がパートできるか。でも
あまり働けないから年30万円も稼げればいいかな。
え?資産を売って借金を返せないかって?う〜ん、
でも家とか車とかは売れないよ、だって年寄りを
病院に連れて行く時とか、買い物に行く時に必要
だろ。そもそも家を売っちゃったらどこに住む
んだよ。そんなの無理に決まってるだろ。


と、こんな感じが今の日本の現状でしょう。
母ちゃん金貸してくれ、といっても、そもそも
お金自体が無いのです。あっても借金だらけ。

ぜひ、そこのところだけ頭に入れておいてもらうと。
帳簿に例えるのと、母ちゃんから金借りる話と、これ
くらいに因数分解してわかりやすく話せば、だいたい
分かってもらえるんじゃないかと思っているんです
けれども。


ちなみに私は大学受験の時、社会は政治経済でした。
最高偏差値は79。代ゼミや河合塾だと平均で70くらい
でした。早稲田模試のようなものでも60を切った
ことはありませんでした。大学のゼミでは現代日本
経済論をやってました。だからそれほど経済に疎い
わけではないと思っていますが、この麻生氏の話は
全然理解できません。

posted by ごくう at 00:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 「生きる力」日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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