2017年03月05日

「現実的なことを言う人は信頼できることが多い」という話



もう10年以上前になりますが
私は以前小売業で家電を販売
していたことがありました。
そこでレンジの接客をして
いた時の話です。


レンジを買いに来るお客さんで
30〜40代くらいは、今でいう
スチームオーブンレンジの
ような、そこそこいいレベルの
レンジを買いに来るお客さんが
多いです。


でも実際に話を聞いていくと、
スチームオーブンレンジを買い
に来たけどオーブン機能なんて
使ったことがない、レンジなんて
ほとんど温めるだけしか使わない、

なんて感じで


「本当にスチームオーブンレンジ
を使うのかな?」


ということもよくあるのです。


こういう時に私は


「もしそのような感じでお使い
でしたら、もっとお手軽なもの
(安くて機能が少ないもの)も
ございますけど?」



なんて言うのですが、そうすると
たいていのお客さんは手軽なもの
(安いもの)ではなく、スチーム
オーブンレンジのような高機能
なものを買っていくのです。
これは何故でしょうか?





最初私は「高いものを買いに来た
のに店員に安いものを勧められた。
ちょっと悔しいから高いのを買って
やろう!」的な、見栄のような
気持ちから買っていくのかな?とも
思いました。


中にはそのような人もいるで
しょうが、実際は


「店員は自分の普段の使い方を
踏まえて現実的な手軽なものを
勧めてくれた。が、それほど
金額が変わるものでもないし、
せっかくだからいい方を買って
おくか。店員も信頼できそうだし。」



ということなんじゃないか、と
今は思っています。


というのも、客の普段のレンジ
の使い方を聴くわけでもなく、
はじめから高いレンジを勧めて
くる販売員だとしたらその人は
まず信用されないでしょう。

しかし私はまずは普段どんな
使い方をするか聞いて、それで
現実的なものを勧めた。
これなら大丈夫だから、ここで
買おうかとなると思うのです。





実はこのことに気が付いたのは
私がマンションを購入する時
でした。


私がマンションを買おうと
していた時は30歳。そして
マンションの担当者はほぼ
同世代の人でした。


銀行の審査も通り、いよいよ
あと少しのステップで契約に
入るぞ、という時に担当者は
私にこう言ってきたのです。


「〇〇(私)さん、マンション
買って本当にいいんですか?
まあ、私は契約が取れるから
いいんですけど。〇〇さん、
今ならまだ契約取り消しも
できますよ?」



私はこう言われたとき、少し
びっくりして


「どうしてそんなこと言うん
ですか?」


と聞くと、


「〇〇さんの実家は長野です
よね。ここ(横浜)で住むのは
いいですけど、ご両親が年老い
たらどうするんですか?長野に
戻るとなったらせっかく買った
マンションも売ることになる
かもしれませんよ。あと、今は
転勤なしの会社にお勤めのよう
ですど、今後どうなるかなんて
分からないですよね。それでも
本当にマンションを買っても
いいんですか?」


と言うのです。


私はこの人なら大丈夫だと感じ、
マンション購入の契約をしました。





社会人の方なら、このような人は
「やる気がない。売る気がない。」
と見る人もいるでしょう。しかし
レンジでもマンションでも、相手の
ことを本当にきちんと考えていれば
(見ていれば)、かなり現実的な
ことを言ってくるのが普通
だと思う
のです。


ですが相手のことなんて考えず、
単に売上を上げよう、契約を取ろう
とするだけの人は、やたらと良い
言葉(美辞麗句)を言っては現実的
なことを避けようとします。





こういう対応をしていると自然と
相手に伝わり、


「なんとなく信用できない」

「なにか胡散臭い」



と思われてしまい、売りを逃して
しまうのです。


自分に自信があり、商品にも自信
があれば美辞麗句でごまかそうとは
なりません。
そして経験的に現実的
なところもきちんと開示できるもの
です。


このようなウソの無い姿勢が相手に
安心感を与えて「よし、買おうか」
となるのだと思います。これは
販売などの話だけではなく、人間に
おいても同じことが言えるのでは
ないでしょうか。現実的なことを
言う人は信頼でき、美辞麗句が
多い人は信頼できない。
そういう
ことだと思います。




posted by ごくう at 16:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 「生きる力」日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする